【FCI】なんて面白い学校!FC今治高校里山校 辻校長先生にインタビュー part 1
2025年5月28日
皆様こんにちは!Kanaです。
今治しまなみ通信では、これまでおすすめスポットやグルメ情報、今治に関するニュースなどを発信してきましたが、新しく「今治人」というカテゴリーをスタート。
今治で暮らす方、今治で働く方、今治出身者、今治が好きな人、とにかく今治に関係する素敵な方々を、インタビューを交えてご紹介していくという企画です。
そして今回、満を持してご紹介するのはいま話題のあの学校の、校長先生!
数回に分けてインタビュー記事をお届けします。
とても素敵な方です。是非最後までお読みください。
「FC今治高校里山校」、通称「FCI」。
もともとは今治明徳高校の矢田分校として地域で愛されてきた学校を、カリキュラムなどすべて一新し、2024年4月に新しく開校された学校です。
定期テストはなし、入試も学科試験なし、校則もなし。
金髪もピアスもOK。標準服はありますが服装も自由。
でも絶対にやってはいけないことが三つ。
一つ目は、命の危機に関わること。
二つ目は物を壊したり他人を傷つけたりすること。
三つ目が、他人の学びや成長の機会を妨げたり奪ったりすること。
今年は2年目で2期生が入ってきて、学校も賑やかに。
1期目の生徒数は34名でしたが、2期生入学者は85名と一気に増えました。
私も実際に学校を訪問し、授業も拝見し、生徒さんたちとお話しもしました。
「こんな学校、聞いたことない!」というユニークな学校で、カリキュラムもユニーク、ゲスト講師には驚くような豪華な方々がいらっしゃり、生徒さんたちは個性を存分に発揮し、生き生きしています。
学校の先生のことは「コーチ」と呼び、「共に学び合う仲間」というスタンス。
学園長は皆様ご存知、サッカー元日本代表監督、岡田武史さん!
岡田さんは今治が誇るプロサッカークラブ、FC今治のオーナーを務め、自ら資金を集めサッカー専用スタジアムも建設、しまなみエリアの活性化に大いに貢献されています。
その岡田さんが「歴史を動かす人財の育成」をゴールに掲げ、FC今治高校里山校を開校するにあたり、校長先生として指名しラブコールを送ったのが今回ご紹介する、FC今治高校里山校で現在校長先生を務める、辻正太(つじ・しょうた)先生です。
辻先生は奈良県の吉野町出身。
東京大学を卒業し、関東の有名進学校で教員を11年間務め、多数の東大合格者を輩出。
しかし、学校の中の教育だけでは人は育てきれないと感じ、進学校を退職、コンサルティング会社に転職し、その後「町の学校をつくりたい」という想いで青森県の弘前市でコラーニングスペースHLSを設立し、経営していました。
そこで岡田さんから声がかかります。
辻先生ご自身も、多くの子ども達が通う学校そのものがやはり変わらないといけないなと思っていたところで、他校からの校長就任の打診もあった中、FC今治高校里山校の校長就任を承諾。
今はメインの生活は今治にありつつ、ご家族は関東に在住、青森の会社も引き続き経営しているので3拠点を行き来する生活です。
まずは先生に学校に関するお話を伺っていきます。
今田「もともとあった今治明徳高校は地域の方々にとても愛される学校でしたが、開校当時、地元の皆さんの反応はどうでしたか?」
辻先生「開校にあたって、2023年4月19日に東京で記者会見をしたのですが、情報を一切外に出さずに進めていたので、保護者やOB、OGも含めネットニュースで学校名が変わることを知る、ということになりました。そこから3日間くらい、OBやOGの方々、地域の方々から苦情の電話が鳴りやまなかったです。」
今田「最初は受け入れられづらかったのですね。今は状況は変わりましたか?」
辻先生「子ども達が入ってきて、子ども達が地域の方々とも触れ合うようになって少しずつ地域の皆さんからの見え方が変わってきたかな、と思います。FC今治のホームゲームのお手伝いの『Voyage』という活動もしていて、毎試合子供たちがお手伝いをさせていただいているので、そこで地域の方々と交流もしています。可愛がってもらっているようで、ありがたいですね。」
今田「『共助の社会のキャプテンを育てる』という目標を掲げていらっしゃいますが、生徒さんたちは積極的に活動されていますか?」
辻先生「そうですね。もともとやりたいことを持っている子たちが入って来てはいるのですが、とにかく『出会い』をたくさん作っていくという環境で、さまざまな業界の第一人者の方が授業をして下さっています。その出会いを通して、自分のやりたいことがよりはっきりしていったり、新たなやりたいことを見つける子どもたちも多いですね。」
この学校の大きな魅力の一つが、普通ではなかなかできないような『出会い』が多いこと。
各界の錚々たる方々がゲスト講師として授業をしています。
辻先生「月に最低3名はゲスト講師の方にきていただいています。トヨタの豊田章男さんが来てくださってレーシングカーを持ってきてくださったり、その翌日には元プロ野球選手の古田敦也さんが来てくださり、週が明けて元プロテニス選手の伊達公子さんが来てくださったという週がありました。」
なんという豪華さ!そんな豪華な皆さんに毎日のようにお会いする高校生活、他に聞いたことがありません。
他には、校歌も作ったEXILEの白濱亜嵐さんの音楽の授業、劇作家で演出家の野田秀樹さんの演劇のワークショップ、陸上選手の為末大さんや柔道家の井上康生さんのスポーツ特別講座など。
錚々たる面々!10代の多感な時期に、世界で戦ってきた人、その世界の第一線で現役で活躍する方々に生で会って授業を受けられる機会がこんなにある環境、なかなか他にはないですよね。
大人になると萎縮したりいろんなことを考えてしまったりもするけれど、まだ学生、この時期だからこそ素直に率直に質問をしたり、聞けるお話もあると思います。
そしてやはり一線で戦ってきた人のエネルギーを生で感じるってとても大切なこと。
学生時代に、仲間と一緒に、こんな方々から授業を受けられるなんて最高に素敵!
興味深いお話はまだまだ続きます。続きはPart2をご覧ください。
Written by 編集長 今田果奈
FC今治高校 里山校
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