タオルのほこりも活用!今治のエコな取り組み3選
2024年11月19日
自然に恵まれ、豊かな資源がある今治市には、さまざまな名産品があります。
しかし、そんな名産品が生まれる影には、廃棄物が多く出るのも事実。
今治市には、一見廃棄物になりそうなものも活用して商品に生まれ変わらせる、エコ活動に力を入れている企業や団体が多く存在します。
今回は、そんな今治市ならではのエコな取り組みを3つご紹介します。
今治市はタオルの生産量が年間1万トン以上の日本一のタオルの産地です。
タオルを作る工場だけでなく、タオルを作るための糸を作る工場、タオルを染める染色工場などタオルに関連する工場が市内一帯にあります。
そしてその染色工場から、全く新しい商品が誕生したのです。
それが、キャンプの時に使う着火剤。
とってもカラフルで可愛くて、一見着火剤とは思えません。
火をつけてしまうのがなんだかもったいないような気も!
この着火剤、なんと正体は「ホコリ」。
商品名は「今治のホコリ」です。
染色工場でタオルを染め、巨大な乾燥機で乾燥をした時に出る大量の綿ぼこりに目を付け、試行錯誤を重ねて商品にしました。
染色工場では毎日カラフルなホコリが生み出されます。
そのカラフルなホコリをうまく組み合わせ、透明なケースに入れることでこんなに可愛い着火剤に!
もちろん、可愛さだけでなく品質も◎。
綿100%のホコリには小さな火花でもあっという間に着火し、においも少ないです。
火が付きやすく、燃えやすいようにホコリの分量もしっかり計算して調合されています。
しかも4~5分燃焼し続ける優れもの。
何と言っても見た目が可愛いのでキャンプ用品を持って行った時にもこの着火剤が入っているだけでおしゃれになり「映えキャンプ」になります。
商品を作る際、色合わせもちゃんとSNSにも映えるよう計算されているそう。
おしゃれキャンパーの皆さん、必見です。
「西染工」オンラインショップ
愛媛県と言えば、みかん!
愛媛県のイメージアップキャラクターもみかんがモチーフの「みきゃん」なくらい、みかん王国です。
カフェに行けばみかんのスイーツにみかんドリンク、お土産屋さんではみかんを使ったお菓子に和菓子、調味料。
みかんの直売所やみかんの食べ放題・・・みかん大好きの筆者にはたまらない愛媛県。
そんなみかん王国で、驚きの商品を発見しました。
真っ黒!!!
でもちゃんと見ると、みかんの面影がしっかりと残っています。
なんとこれ、みかんの炭なんです。
木から落ちてしまったり、傷んでしまったみかんは商品として出荷できません。
でも廃棄してしまうのはもったいない。
そんな思いから生まれました。
本当にそのまま、みかんを皮ごとまるまる炭にしてしまっています。
消臭効果があるのでお部屋に置いておくのもおすすめ。
観葉植物、苔などと一緒にアレンジしてグリーンコーディネートにもいいですね。
今治のいろいろなところで安価で購入できます。
みかん王国愛媛。
太陽の光をいっぱいに浴びたみかんに魅了されるのは人間だけではありません。
しまなみの自然で暮らすさまざまな動物たちも美味しいみかんを食べようと農園にやってきます。
しかし、農家の方々にとって、一生懸命育てた農作物が食い荒らされてしまっては死活問題。
特にその被害に困っていたのがイノシシで、捕獲したイノシシをどうするかにも困っていました。
しかし、この被害をむしろ価値にできるのでは?と考え立ち上がったのが「しまなみイノシシ活用隊」。
野生鳥獣による農産物被害を、単に人間が被害者、野生鳥獣が加害者という関係にしてはいけない、価値をつけ、彼らの存在をプラスの存在、共生していくという思いで活動をする「しまなみイノシシ活用隊」。
団体の中核となる事業は、捕獲したイノシシを食肉として活用することで、肉を全国各地に販売したりソーセージを作ったりもしています。
肉の加工品は昨今のジビエの流行もあり人気ですが、肉だけでなく、革を使ったレザークラフトや骨でスープをとったラーメンなどを作っており、すべて有効活用する「命を大切にいただく」というスタンス。
柑橘農家でもある団体の代表の渡邊さんもジビエ専門カフェレストランDAISHINを経営していて、イノシシ肉を使ったハンバーグやデミオムライスを提供しています。
しまなみの柑橘を食べて育ったイノシシは柑橘の香りがほのかにし、臭みがなくてジビエ好きにも、ジビエが初めてという方にも好評。
しまなみのイノシシ、ぜひ味わってみてください。
「しまなみイノシシ活用隊」
https://www.sisikatu.com/about
名産のタオルのホコリをキャンプグッズに、食べ物として売れないみかんは炭に、農園を荒らすイノシシは食べ物や製品に。
しまなみの自然を大切に考え、自然と共生しているからこそ生まれたアイディアの数々。
気になったエコ活動はありましたか?
消費者である私たちの消費活動は、立派な投資。
この思いに賛同した、この活動を応援したい、そんな風に思ったら是非一度商品を使ってみてください。
その投資も立派なエコ活動の一つになります。
Pick up
注目の記事